ええ。小心者ですから・・・。

スポンサー広告


スポンサーサイト

--.--.--  *Edit 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


*Edit

臣嫁日和シリーズ


臣嫁日和シリーズ 「奥さまの秘密」 1

2010.03.15  *Edit 
▽TB[0]▽CO[0]

「ああ。分かったからもう言うな。頭痛がしてきた」

 美しい眉を惜しげもなくひそめて、その人はどっかりと大きな皮張りの椅子に腰を下ろした。
もう話すなと言うように掌をひらひらさせ顔をそむける。

プイっと横を向いてしまった人の後ろは1枚モノの特注のガラス張りだ。
全てを眼下に望むこのオフィスビルは天気のいい日には遠く海まで見渡せる。
景色が気に入ったといいその日に契約を決めてしまったのには少しばかり驚いたものだ。
2年かからず最上階フロア全てを自分のオフィスにしたその美しい人は
あの学園で生徒の身分でありながら辣腕をふるった西園寺だ。

 卒業と同時に臣と会社を興し鈴菱を追いつけ追い越せとばかり躍進を遂げてきた。

今、世界の鈴菱グループとは業務提携という形をとり盤石の態勢を築いている。
もちろんあの鈴菱グループの頂点である若き社長の事だ、同窓生だとか
知り合いだとかは一切ぬきにしてビジネスのパートナーとして
信頼を置いているからこその業務提携だ。

はじめは若造めと経済界の海千山千のヒヒ爺達に相手にもされなかったが。

国際的なネットワークを持つグローバルな視点と斬新なアイデアで次々と
今までの常識をいい意味で覆していくこの小さな会社と、強烈なカリスマ性を持つ秀麗な社長の事を誰もが認め称賛するようになるまでそう時間はかからなかった。

「いいえ。郁今回こそは言わせて頂きますよ」

 他の社員が見たら震えあがりそうな位、不機嫌この上ない顔で黙ったままの
美貌の幼馴染へ臣は言葉を続ける。
・・・あまり啓太をこき使ってくれるなと。
 
啓太が倒れたら恨みますよと脅しながら、自分がどんなに彼を愛しているか、
彼がそれにどんな風に答えてくれるかを滔滔と語りだした。

最初は(へー)とか
(ふうん)とか
我慢して相槌を打っていたがもう限界だ。
調子に乗ってきたこの銀髪の長身も幾分、芝居がかってきた。
確実にさっきより宝塚的な動きになってきているのがその証拠だったから。

もうこの辺で止めておかなければ辛くなるのは自分だ。

西園寺は考える。
一体いつからだろう?この幼馴染が自分を全く敬わなくなってしまったのは。

「おーみ。」

溜息といっしょにはきだすよう言ってから半目を開けて
西園寺は完全に黙ってしまった。
どうやら無言の抵抗を決め込んだようだ。

*Edit ▽TB[0]▽CO[0]

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。