ええ。小心者ですから・・・。

スポンサー広告


スポンサーサイト

--.--.--  *Edit 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


*Edit

悠遠夜話・番外編


月はいずこへ(王様×啓太)その2

2013.12.19  *Edit 
▽TB[0]▽CO[0]

月はいずこへ


王様×啓太くん おまけ話(その2)

時系列→結婚式が終わってからのお話。

!!ご注意!!
こちらは拙サイトのオリキャラ話です。
竜也の側近、黒装束軍団の男(おっさん)の完全ねつ造話。




「組頭!!」
「ああ。」
「お勤めお疲れ様でございますっ!」
「ああ・・・」
「お式はどうでした?」
「あの西王母様と長のされることだ。万事ぬかりない。」
「若もいよいよ年貢の納め時ってやつですねぇ」
「・・・そうだな。青竜も大安泰という事だ。実にめでたい」
「・・・ところで、組頭はお顔をご覧になったんで?」
「?」
「嫌だなあ~。姐さんのお顔ですよ」
「姐・・・?」
「崑崙山の女仙。しかもあの西王母様の末孫とくれば・・
そりゃもう、さぞやお美しい方なんでしょうねえ~。若が羨ましいッス」
「??」
「あの若がぞっこん惚れるくらいですから、黒真珠系色気ダダ漏れ妖艶美人??
いやいや、はたまた白真珠のような深窓の御令嬢・・・・」
「・・・男だ。」
「ああ~いいなぁ~・・ねえ組頭、勿体つけないで教えてくださいよ~」
「男だ。」
「・・・???へ??」
「だから、男だ。」
「でええええええええええええ???男おおおおおおおお???」
「黙れ。何か文句があるのか」
「す・・・すンません。いや、あの、文句なんかないですけど。
崑崙山って聞いて俺ら全員、てっきり・・・女仙かと・・・」
「・・・若の選んだ方だ。間違いがあるはずもない。」
「・・・・はぁ。そりゃ・・そうかもしれませんけどぉ・・・」
「ツベコベ言ってないでさっさと持ち場に戻れ。
あと半刻で若が啓太さまと戻られる。万事準備を怠るな。」
「は!はいぃぃぃぃっ!!」

バタバタと騒々しく去って行く部下を見送り、ふう・・・。と一つ、
男は深い溜息を漏らした。
これから起こるだろう騒動を思えば、固くしこったコメカミを揉み解したくもなる。

「・・・やれやれ・・・。」

静かだったこの海底の屋敷に、一体どれ程の波が立つのかと
男はまた溜息を吐き、きつく閉じてあった黒装束の首元を少しだけそっと緩めた。

:::::::::::::::::::::::::::::::::

「・・・長、申し訳ございません。今、何と仰いましたか??」
「あぁ??だーかーらー、結婚の儀が終わったら、
あいつ等を本邸へ案内しろって言ったんだ。」
「しかしながら長。・・あそこはには・・・」
「いいの。」
「・・・しかし、若が何と仰るか。」
「だから、いいんだって。それにアイツの意見なんぞ知ったこっちゃねぇ。
あそこにゃ余ってる離れがあったろ?其処、使えるようにしとけ?」
「・・・御意。」
「んじゃ、よろしくぅ~」

口笛を吹きながら足取りも軽く去って行く
青竜族、族長 丹羽竜也の背を深々とした拝礼で見送った男は、
伏していた顔を上げるとすぐにやれやれと肩をすくめた。

男は長年、「龍の宝珠」と呼ばれてきた竜也の側近中の側近である。
頭の天辺からつま先まで黒一色の衣は、竜也の親衛隊である証だ。

男の所属する黒装束集団は武門の誉れ高き青竜族の中に在って、尚、
心技体ともに優れた者達のみで構成されている仙界最強を誇る戦闘集団だ。
精鋭中の精鋭である彼らは、族長である竜也に乞われれば
己の心臓をえぐり出す事もいとわない程、皆一様に竜也に心酔している。
常に族長の傍に在り続け、その身体を剣とし盾とする。
男はそんな集団の頭でもあった。

先ほど竜也が息子の為の新居を用意しろと言った本邸は、
この青竜の域で一番大きな屋敷にあたる。
そもそもそこは、客人を迎える迎賓館の役割も兼ねており、
敷地も設備も、抱える使用人の数も他の屋敷とはまるで比べ物にならない程秀逸な場所だ。
普通に考えれば、一族の総領息子が伴侶を連れ、新しい生活を始めるのには
うってつけと思えそうだが、そこには大きな問題がある。
あの族長が何やら酷く楽しげにするのには、十分な理由があるという事だ。


仙界の勇と称され、古より武門の誉れ高い青竜一族は、
早くに適性を測られ、それに適った者達は仙界の番人となるべくして育てられる。
そして、その中でも特に優秀とされた者達は専門の養成所へと招かれ
厳しい試練に耐え抜いた一握りの者達だけが、親衛隊への入隊を許されるのだ。

黒装束集団の頭である男は、その養成所の最高責任者も兼ねていて、
未来の番人となる若者達と寝食を共にし、徹底的な指導と的確な鞭撻を下し
続々と優秀な人材を輩出していた。
つまる所、その本邸内にその養成所は存在しており、
そこへ新婚夫婦二人を住まわせろと言う族長命令なのだ。

「・・・全く、長も酷な事をなさる。」

男は訓練所に詰めている面々を思いだし瞑目したが、それはほんの僅かな時間で
次の瞬間にはもう、若夫婦の新居の準備に取り掛かる為その歩を進め始めた。

(まあ、これも訓練の一環だと思って耐えてもらうしかないな・・・)

朝から晩まで鍛錬三昧の禁欲的な生活を送っている年若い連中の眼前に、
新婚夫婦の姿を晒す事は、まさに気の毒以外の何ものでも無いが、
これまで散々手塩にかけ育ててきた精鋭達の事だ。
そう簡単に心乱される事など、到底ありえはしないだろう・・・
と、至極簡単に結論付けて。

:::::::::::::::::::::::::::::::

「―――っ!!」

結婚の儀を無事に終え、翌朝、社の入口から出てきた二人を迎えた時。
男は絶句していた。

(―――な・・・んだ??これ・・は・・・)

ふと見れば、傍らから竜也が自分を覗き込んでいる。

(!!やられた!!!)

気が付いた時にはもう遅かった。
どうやら自分は竜也の罠にまんまと嵌ったらしい。

「まぁ、後は宜しく頼むわ!!」

男が奥歯を強く噛み締めるのを認めた竜也は、破顔したまま
力任せにバシバシとその大きな手で男の肩を叩くと
勝利の笑い声も高らかに、悠々とその場を去って行く。
その広い背中からは、心底愉快そうな様子がまざまざと見てとれて
思わずひくり、と目じりが痙攣したが、男は深々と頭を下げそれを見送ったのだった。

「・・・若。この度はご結婚、誠におめでとうございます。」

「おう、ありがとよ!」

「新居のご用意は出来ております故、どうぞそちらでごゆるりとなされませ。」

「何から何まで悪ぃな。これから世話になる。よろしくな。」

「いえ。滅相もございません。」

一礼し、男はすぐにくるりと二人に背を向けた。
足早に前へと進む男には、どうしても丹羽の腕の中に大切に囲い込まれた
新妻を直視する事が出来なかったのだ。
ちらりと垣間見えた白い首筋には、無数の花弁が遠慮なく散らされ
まだ潤んだ目元はとろり、と熱と艶を帯びている。

こんな姿で申し訳ない、とすまなそうに背中越しにかけられたその声は
甘く掠れて、さぞや濃厚な情交が営まれたのだろうと言うゲスな勘ぐりが
年甲斐もなく頭を駆けずり回った。

(・・・コレを・・・あの野郎共のなかに放り込むのか・・・)

・・・っ・・・竜の野郎っ・・・
男は久方ぶりに主の名を呼び捨てにし、本邸へ着くまでの間中
昔っから悪戯好きな幼馴染を、心の中で盛大に罵り倒したのであった。

::::::::::::::::::::::::::::::

丹羽と啓太が本邸に入って、今日で二週間。
男はあの日からずっとしこり続ける、こめかみを揉み解していた。

不測の事態に備え、男は独断で養成所全体の監視を行う事を決め
啓太の在る所に出向いては、わざと己の存在を誇示しては若衆へ無言の圧力をかけている。
その行動が功を奏したのか否か、あれから間もなく執り行われた
一族をを招いて行われる披露目の儀式も無事終わり、
こうして今日まで平穏無事な日々が続いている。

だがしかし、男は気が付いていた。
養成所の若者たちが確実に心乱されているという事を。
その証拠に、これまでのぴんと張りつめた空気はどこかへ霧散し、
皆ウキウキとしてどことなく落ち着かず、訓練どころの話ではないのだから。

(・・・まったく。)

手塩にかけた精鋭達のすっかりとだらしなく脂下がった顔を思いだせば、
男の眉間にまた一段と深い皺が寄った。
武門の誉れ高き青竜一族が、何という体たらく。
近日中に全員の養成所終了を計画していたが、これではまるきり仕切り直しだ。

実の所そろそろ後身に道を譲り、政からの引退を真剣に思案していたが
どうやらそんな事を言っている場合ではないらしい。
これでは後味が悪すぎる。

やれやれ・・・と小さな溜息を吐いて、憧れの隠居生活へと思いをはせれば、
ついらしくなく背を丸めそうになったその時、男は弾けるようにしてその顔を上げた。

「ーーーっ!!」

竜也の傍らからの引退を考えた途端に降って湧いた今回の件だ。
偶然にしては話が出来過ぎている。
不意に、にぃ。と子供の様に笑う竜也の横顔が頭をよぎる。

恐らくは啓太を巡ってひと波乱起こし、息子と親衛隊見習いの力量の
相乗効果を狙った挙句、幼馴染である自分の引退をも阻止する・・・、
大体はそんな腹積もりで、面白半分・・・いや、あの超適当男の事だ。
後先全く考えず、いっそ面白比率九割くらいの感覚で仕掛けた罠だろうが、
今回ばかりは少々問題があった。
エサとなる啓太があまりにも危険すぎるのだ。

細くしなやかで瑞々しい肢体も。
深海の真珠のように滑らかで艶やかな肌も。
何ものにも縛られることのない自由な雲の気質も・・・。
竜族の男が求めて止まないものばかり。

そして、啓太のどこまでも澄んだ美しい瞳は天空の青だ。
その色は竜族が永遠に焦がれる聖なる色。
だから、どうしたって何をしたって竜族はこの空が欲しくなる。

もし仮に間違いがあったならどうするつもりだったのか・・・と、
ジワジワと沸き起こる憤りを覚えた所で、男はちっ。と小さく舌打ちをした。

(・・・・・私の行動も全部込みという事・・・か。)

その瞬間、幼馴染の自分への絶大なる信頼が感じて取れて
歯痒いような、それでいて少し口惜しいようなムズムズとした思いにとらわれる。
男は一人赤面したまま慌て、辺りを見渡してから ごほん、と咳払いをひとつした。

(・・・っあの馬鹿が・・・。)

言われなくとも啓太を護る自信は十分にある。
第一、伴侶である丹羽が絶対にそれを許すはずもない。
それに、己の欲望と忠義心の狭間で健気に揺れる若者達の精神力だって
かなり頼り無いながらも、まだまだ捨てたモノではないのだから。

果たして今回の企みは、一体どこまでが計算でどこまでが天然なのか。
随分と長い間傍らに仕えているが、本当にあの男の器は深く大きく
計り知れないと今更ながらに男は痛感する。

(まあ、だからこそ面白いんだが・・・・)

しばらくは幼馴染の馬鹿な思惑に騙されている振りをしてやろうと
決めたらしい男は、小さく口端をあげた。







わーわー
拙宅、完全オリキャラ話を読んで頂きありがとうございます。
以下、どうでもいいですが私の頭の中の黒装束軍団の組頭(以下、おっさん)設定です。
☆青竜一族のイメージはもろにヤ/ク/ザ
☆竜也と幼馴染(隠居・・と言ってますがジジイではない)
☆幼い頃から互いをライバルとして切磋琢磨
☆竜也と違い、真面目であまり感情を表に出さないタイプ。
☆竜也が天然カリスマ的存在ならこのおっさんは勤勉努力型の参謀的存在。
☆竜也のためなら死ねる。

・・・ってかコレはもうおっさん竜也に惚れてますよね??絶対に。
ホントはおっさんが啓太へ切ない横恋慕・・・的なお話を書いていたんですが、
どうも出来上がって見たらモブおっさん⇒⇒⇒竜也の構図が!!
書いた私が一番びっくりですよ(笑)
ちなみにおっさんは無自覚です。
あーもう!!度を越した忠義は恋慕の情以外のなにものでもないですよね?ね?
新しい世界の扉を開きそうになったじゅえるなのでしたー。





*Edit ▽TB[0]▽CO[0]

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。