ええ。小心者ですから・・・。

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悠遠夜話・番外編


月はいずこへ(王様×啓太)その3

2013.12.19  *Edit 
▽TB[0]▽CO[0]

月はいづこへ
王様×啓太くん おまけ話(その3)



時系列→結婚式、お披露目も終わり啓太君がお嫁さんとして頑張っている頃。
王様独白。
青竜邸の愉快な面々のお話。
ちょぴり王様が残念な人。




『いいですか??絶――――――っ対に邪魔しないでくださいよ??
今度 邪魔したらタダじゃおきませんからねっ!!』

ぷりぷりと怒り、口を尖らせたその顔があんまりにも可愛らしかったから、
つい物陰に押し倒して口を吸い、柔らかで丸い尻を両手で思いっきり揉み上げたら
アイツ・・・、旦那であるこの俺に掌底を喰らわせてきやがった。

非力な啓太でも、この至近距離はけっこうマズイ。
条件反射で幾分身を引いたものの、頤下に入ったそれは予想外の衝撃で
チカチカと眼前に火花が散った。
お蔭で、捨て台詞を吐き捨てながら脱兎のごとく走り去る啓太を
まんまと取り逃がしてしまうという醜態を晒しているという訳だ。

「―――ちっ!!」

大体なんなんだ??アイツは・・・。
屋敷内の野郎共と交流を深める??意味が解んねえ。
俺の所に嫁に来たんだから、ただ俺の隣に居てにっこり笑ってりゃいいじゃねえか。
別にオヤジやオフクロに気を使って、退屈な茶飲みなんかに毎日付き合う事もねえし、
ましてや青竜の歴史やら文化やらの講義を自ら進んで受けるなんざ
無駄無駄っ!!時間の無駄ぁぁぁ――――――!!


心底欲しくて仕方のなかった想い人が自分のモノになり
正直、丹羽は浮かれていた。
あんなに面倒で辛気臭く思えた仙界も、想い人が隣に居るというただそれだけで
極彩色を帯びて見えてくるから恋とは現金なモノだ。

毎日が楽しくて、見るモノ全てがきらきらと美しい。
社の洞窟で互いへの思いをようやく確認し、身も心も晴れて結ばれた。
一族郎党への披露目の儀式も無事終わり、正に順風満帆。
二人の道先には未来永劫、桃色の花びらが舞うのだと信じていたのに。

だが、なんだこの状況は。
一体、どこから歯車が狂ったのだろう??と丹羽は座り込んだまま
眉間の皺を又、一層深くさせた。

そう。アレは・・・。
披露目の儀式が終わった翌日。
丹羽が啓太と人界で言う所の新婚旅行よろしく、
仙界秘湯めぐりの旅にでも出かけないかとウキウキと提案した時の事だ。
てっきり即、二つ返事で答えが返ってくると思い込んでいた丹羽の
思惑はまんまと外れ、あろう事か啓太はそれを一蹴した。
しかも秒速でだ。

『俺、そんな暇ありませんから。』とツレなくそっぽを向く妻を
懸命に丹羽が説得するもその態度は実に頑なだった。
どうしても諦めきれない丹羽が、脅そうが賺そうが喚こうがダダをこねようが
それは変わらず、ついに啓太が首を縦に振る事をしないまま今に至っている。

暇がないと言った妻はと言えば、本当に朝から晩まで忙しそうだ。
大抵、午前中は青竜一族の歴史や慣わしを師範について習い、
午後からは薬術やら他の高等仙術を学ぶのに費やされる。
勿論、族長である竜也が顔を見せる集いには必ず列席し、
たまに空いた時間はと言えば、その竜也や丹羽の母との茶飲みの時間に充てられるから
陽の高い時間帯、丹羽に割かれる割合は実に僅かなのだ。

夫婦になれば、それこそ一日中、昼も夜も妻を己の腕の中に囲って
散々好き勝手出来ると思い込んでいた丹羽にとって
啓太のその行動は大変に理解しがたく、猛烈に癪に触ったこともあり、
精力的に活動する啓太の邪魔するように度々攫っては、
それを叱られるのを繰り返していた。


嗚呼・・・。
本当ならば今頃、夫婦仲良く温泉に浸かって、
しっぽりずっぽり色んな意味で更なる愛が濃厚に育くまれていた筈なのに。

「・・・ったくよ~。
そんな暇あんなら、もっとイロイロあんだろ??山ほどよっ!!
例えば・・・俺の事、甘やかすとか、甘やかすとか、甘やかすとか!!!」

うがーーーーっ!!!!!と、もうどうにも我慢ならないと言った風に
咆哮を上げ、丹羽はゴロゴロと其処らを転げまわった。

「?!」

だが、ふと聞きなれた声を耳にするや否や、残像が現われるほどの恐るべき速さで
窓枠へと張り付くと、衣に付いた泥もそっちのけで、全神経を階下のソレへと集中させる。
窓枠の陰に身を隠したまま、キョロキョロと忙しなく動くその眼が捉えたのは、
階下の広場へと着いた啓太と、この屋敷に使えている比較的年若い近衛見習いの連中だ。

ん?
あーあ・・・。砂糖に群がる蟻じゃあるめぇし。ゾロゾロ出てきやがって。
それになんだ?揃いもそろってだらしねぇ面してやがる・・・。
あーくそっ!!
テメエらデカすぎんだろっ!壁をつくるんじゃねーよ。
俺の啓太が見えやしねぇ。
ん?なんだ?あの包みは・・・
あ!!ありゃ、饅頭じゃねぇか??!!
昨夜、厨房に入ったきり出てこねえから何をしてるのかと思えば・・・。
だーーーーっ!!あいつらの為に作ってやがったのか~っ
勿体ねぇ!!あいつらに喰わせる位なら
そこら辺の野良竜に喰わした方が、マシだっつーの。

いつもならここらで確実に啓太の周りに群がる若衆達を、
疾く速やかに四方八方へ蹴散らす丹羽だったけれど、今日は少々様子が違っていた。
どうやら嫁の言いつけを健気にも守るつもりらしく、
若衆達と啓太の会話に一々反応しながらも精一杯己を律し、
窓枠へ噛り付いたまま、無言で悶絶している。

「姐さん!!姐さん!」
「あの・・・その「姐さん」って言うのは俺・・ちょっと・・・。」
「ですが!!姐さんは姐さんですから」
「うーん・・・参ったなぁ・・・」
「あ!!お手伝いします姐さん!!」
「いえいえ、大丈夫ですから。俺だってこれくらい平気です」
「いや!!それはなりませんぜ?姐さん!!組頭に俺達が叱られます!!」
「うーん・・・ええと・・じ、じゃあ。お願いしよう・・かな?」

猛烈な懇願攻撃にとうとう根負けした啓太が眉毛を下げて、
へにょり。と笑って見せたその瞬間。
辺りには「うおおお!!」と、怒号に似た野太いどよめきが起こり、
啓太がその手一杯に運んできた饅頭入りの重箱やら、茶器やらを
我先に奪い取ろうとした若衆がどっと押し寄せてきた。

「ちょ・・・皆さん落ち着いて・・・くださ・・・」

いなす啓太の声も虚しく、若衆達は押し合い、圧し合い、
口々に「姐さん!!姐さん!!姐さぁぁぁん!!」と叫びながら群がってくる。
その眼が幾分、否、完全に血走っているのは気のせいではない。

「!!ぅ・・わっ??!!」

若衆共の異常な程の勢いに押されれば、
弾みで啓太の手元にあった三段重ねの重箱がぐらりと横に傾いた。
その瞬間、若衆の誰もが、しまった!!と顔面を強張らせ、皆一様に
地面に散らばる無残な饅頭の姿と、啓太の悲しそうな顔を想像したが、
何故だかそれが現実になる事は無かった。

「えっ!!???」
「若!!!!???」

奇妙な大合唱で迎えられたのは誰あろう、さっきまで遥か頭上の窓枠に
噛り付いていた丹羽哲也その人だ。
胸元にはしっかりと、啓太お手製饅頭入りの重箱が大切に抱え込まれている。
どうやら、突如空から降って湧いた丹羽の機転により饅頭の大惨事は免れたようで、
皆、一様にほっと安堵の表情を浮かべた。
たった一人を除いては。

「―――ってめぇぇぇぇぇぇらぁぁぁぁぁぁ!!!!人の女房になにしやがるっ!!!」

怒髪天を突き、獣のような咆哮をあげた丹羽は、
器用に重箱その他諸々を一手に抱えたまま、啓太の周りの若衆達を派手に蹴散らし始めた。

「おいコラ逃げんじゃねえっっ!!てめぇらまとめてぶっ潰ぅぅぅぅうす!!!」

「ひいいいいいいいい!!」

あとはもう、阿鼻叫喚の地獄絵図・・・に、なるとかならないとか。

これはここ最近、
退屈で静かだった海の底の屋敷で起こる大層騒がしくも、酷く平和な日常のお話。




好き勝手書き散らかしたくだらない小噺。
読んでくださりありがとうございます(^O^)
とにかくなんだか平和で何よりです。
筋肉ムキムキ、男臭むんむんの中にある奥さんを、
いつだって冷や冷やしながら見てる王様です。
王様はものすごーく出来る子なのに、殊、啓太きゅんに関してはてんでダメダメ。
いつだって「啓太に嫌われたらどうしよう??」って不安に思ってます。
啓太きゅんとしては「俺だってこんなに好きなのに判んないの??
そんなに俺の事信用できない??」って思ってます。
まあ、その割には結構好き勝手やっちゃって啓太に叱られるんですけど。
完全に啓太きゅんの尻に敷かれてる王様です。
ああもう、超大型ワンコの王様可愛いなあ~。
ってか、周りの人から見たら狂犬以外の何ものでもありませんが(笑)
えーっとおまけ話その2でも少し有りましたが、
若衆達は基本的に啓太くんが大好きで、丹羽の事も大好きです。
なので決して啓太君に手を出そうとはしません。
まあ、つまり啓太君は学園のマドンナ的存在??(笑)
一応、精鋭中の精鋭な訳ですからそこら辺しっかりしないとカッコ付きませんし。
でも、啓太きゅんの事を夜毎のズリネタ位にはしていいと思う。
戦士にだって休息は必要だもん←馬鹿。
そしてそんな若衆共に二人の仲をわざと見せつける
狭量な王様であってほしいじゅえるです。
昼間、啓太を襲ってシてる最中窓開けっ放し~とか、
散々弄った挙句、最後までシてやらず悶々するお色気ダダ漏れな啓太を放置・・・とか。
まあ何にせよ、啓太君総受け不文律ってことで!!
啓太君が最強です。


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