ええ。小心者ですから・・・。

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臣嫁日和シリーズ


臣嫁日和シリーズ「奥さまの企み」 1

2010.03.14  *Edit 
▽TB[0]▽CO[0]

エレベーターが最上階で音もなく静かに止まった。

通常のエレベーターよりも大きなつくりの三枚扉がシュルシュル・・と横にスライドする。
いつでも清潔に保たれているエントランスは高い管理費を払っているから当然のことだ。
自分ちなのになんで駐車場代と管理費なんて払わなくちゃいけないんだ!と憤慨したのを覚えてる。
毎月毎月、それも何年も。組合費ってなんだよ。修繕積立ってなんだよー!
と一般市民の自分には納得できなかった。
横で最愛の人が

「まあ、ココが飽きたら一軒家でも構えましょう。売る時もココは価値が下がらなそうですし」

・・・・。と宥めてくれたので仕方なく契約書にサインをした。

自分よりずっと優秀できれいな人。俺の最愛の人。
本当は俺の会社への通勤の都合やらセキュリティ、そして俺の大好きな洋菓子店が近くにあったりする、たったそれだけのことでこのマンションに決められたことを知っている。

いつだってあの人は俺のことを一番に考えてくれている。

でもこのマンションはちょっと・・・正直言ってまだ慣れない。やり過ぎだと思う。

大体、ホテルの玄関のようにドアマンが付いているってどういうことだ。
メインホールフロントにはコンシェルジェまで控えている。

彼らに自然に挨拶が出来ない。なんだかペコペコしてしまう自分が情けない。
愛しいあの人のようにスマートにさり気なく
ほほ笑みの一つも浮かべて通り過ぎてみたいものだ。

こんなに悩むんだったら、いっそのこと居ない方がいい。
そしたら管理費だって安く済むんじゃないか?とか、また庶民の悲しい性が働いてしまった・・・。

わずかの間考え込んですぐに一目見てレベルが分かる自宅の玄関ドアが見えてきた。

ナチュラルオークのように見えるが実は最新式のドアなんだと営業マンが自慢していた。

電子ロックでセキュリティ万全です!
ピッキング、サムターン回しなんて怖くありませんと鼻息荒く詰め寄ってきたのを覚えてる。
電子ロックね~・・・。
苦笑いで素直に営業マンの話を聞く俺の横から俺の愛する人がにゅっと顔を出して、
にっこりほほ笑むと・・・。
営業マン自慢の最新式の電子ロックは5秒かからず解除されてしまった。

俺、その時の彼の顔を今でも忘れないよ。多分これからずっと。


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